日本縦断鉄道紀行 1日目

8月19日、私は北海道稚内市にいた。これから私はJR最南端駅西大山へとむけて出発する。

稚内駅にて

6時38分、特急サロベツ2号は定刻通り旭川へ向けてJR最北端稚内駅を発車した。天気は曇り、気温は少し肌寒いくらいだ。

サロベツ号車内より

稚内を出てしばらく、車窓には広大な北海道の大地が広がっていた。どこまでも広がる畑や草原はこれぞ、と強く感じさせられた。まさに今回の紀行の始まりにふさわしい景色だった。

10時19分、列車は定刻通り旭川駅に到着。ここから私は網走方面へと向かうが列車は2時間半後、ここで少し早い昼食をとることにした。旭川といえば旭川ラーメンだ。旭川ラーメンの名店「青葉」に向かう。店についたのは11時半ごろだったがそのこじんまりとした中にはたくさんの客がいた。私は定番の正油(ここでは醤油ではなく正油と書く)ラーメンをいただく。味はしっかりとした正油の香りが麺によく絡んでいてそしてどこか懐かしい味だった。また、おいしいというのはもちろんだが、店員さんの温かさがとても良かった。ぜひまた来たいと思えた。

正油ラーメン

ラーメンで腹を満たし、駅へと戻るとホームには大雪1号が入線していた。私はこれに乗り、終点網走へと向かう。

列車は定刻通りに旭川駅を発車。指定席は半分ほど埋まっていた。列車はゆっくり、ゆっくりと石狩川、そして湧別川に沿って網走駅へと走っていった。途中、遠軽駅では列車の進行方向が変わるいわゆるスイッチバックをする。駅に到着すると乗客は一斉に座席を180度回転させる。この景色はなかなかに珍しいのではないだろうか。

進行方向を変えて列車は網走へと再び走り始めた。相変わらずゆっくり、ゆっくりと。

1635分、列車は定刻通り終点網走駅に到着。この日はさらにこの先釧路へと向かう。しかし、ここでもまた2時間ほどの乗り換え時間がある。旭川では昼食を食べたが、今回は夕食には早すぎる。かといって観光するにも時間が遅すぎる。しばらく迷ったが私は少し外を歩いてみることにした。なんせここまでほとんどの時間を座って過ごしていたので少し体を動かしたかった。少しずつ茜色にそまってゆく空の下、少し冷たい海風を浴びながら近くの川を海へと歩く。街は静かで穏やかだった。海は少し離れていたので途中までしか行かなかったが、丁度よい気分転換になった。

日も沈んだ1852分、1両編成の普通釧路行きはたくさんの高校生を乗せて釧路へ向けて動き出した。車内は川を歩いたときのさみしさとは対照的な明るさに包まれていた。そんな列車は途中、知床斜里駅に着くと高校生は一斉に下車し車内は閑散とした。残った乗客は私ともうひとりだけになってしまった。しばらくして私は網走駅で購入した駅弁と列車の窓を開けた。列車に入ってくる冷たい風を浴びながらいただく駅弁は格別のおいしさだ。

少ない乗客と北海道の夜の冷たい空気を乗せた列車は終着、釧路駅に到着した。22時15分のことだった。ホームには乗ってきた列車だけ。この日この駅を出る列車はもう無い。特急の入ることのできるホームに1両のキハ。この光景に寂しさを感じた。いわゆる「エモい」というやつだ。

駅を出るとオレンジ色の街灯が並んでいた。これだけで釧路についたのだと感じさせられた。

釧路川に映る街灯

1日目はここで終わり。2日目へと続く。

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